ストレスの時に食欲が上がるのはなぜ?レプチンとグレリンの関係と食欲の抑え方

2021/05/16 予防医学ブログ
ストレスと食欲

どーも、こんにちは。
薬剤師ろぎーです。


今日は長くなりそうなので、
前置きは控えめにして、、、


“ストレスと食欲”というテーマで語っていきます。


非常に重要なテーマで、
多くの方が経験をしている事、

ダイエットや身体づくりで最も「敵」となる「ストレス喰い」について検討していきます。


奥の深い分野なので、
定期的に考察していっても良さそうですね。


今回のまとめはこちらです。



1.ストレスは食欲調整のホルモン(レプチン )を乱す
2.慢性的なストレスはコルチゾール値を高め脂肪がつきやすくなる
3.甘いものを食べるとエンドルフィンが出て幸せになるという誤解
 


さあー、いきますよーー!!


【1.ストレスは食欲調整のホルモンを乱す】

私達の食欲の調整は、2つのホルモンが関係しています。

○食欲を抑える : レプチン 

○食欲を高める : グレリン


グレリンが胃から分泌されて、脳に伝わり食欲が高まり、

お腹いっぱいになると脂肪細胞からレプチン が分泌されて食欲がおさまります。


うん?ちょっと待って!!


なんとなくのイメージだと、
太っている人がたくさん食べると思いますよね?

お相撲さんだって筋肉もだけど脂肪をたくさんつけて身体を大きくしています。


レプチン が脂肪細胞から出るのであれば、
脂肪が多い人ほど食欲が抑えられそうなもの、、、


しかしそうではないんですよね!


脂肪が多いと、レプチンもたくさん出るんですが、
多く出るのが続いていると、レプチン をキャッチする受容体がうまくレプチン の指令を受け取らなくなってきます。

インスリンとかと似てますね。

脂肪がつく→レプチン が多く出るが効きづらくなる→さらに食べるから脂肪が増える→レプチン の抵抗性が更に増す→……

という負のループがやってきます。。。

 

また、

睡眠不足や、ストレスがたまると、
これらの分泌が乱れてきます。


睡眠は、成長ホルモンの関係もそうですが、
食欲にも作用しているんですね。
(なんだか身に覚えのある話です)


【2. 慢性的なストレスはコルチゾール値を高め脂肪がつきやすくなる】

一時的なストレスは、むしろ食欲を抑え、脂肪を燃やしやすくします。

昔の時代をイメージしてもらって、

急に目の前に虎やマンモスがあらわれた時に、
リラックスしてゆっくりご飯を食べている場合じゃないですよね。


緊張感が高まり、
ご飯なんて二の次、
脂肪も燃やしやすくしてエネルギーを多く得ようとします。


しかし、長く続く慢性的なストレスは話が変わります。


コルチゾールというホルモンは、ストレスによって分泌されますが、一時のストレスであれば、濃度が高まり過ぎないようにすぐにおさまります。


しかし、先ほどのレプチン 同様、
コルチゾールの分泌が続くと、抑えようという機構が壊れ始め、濃度が高まってきます。


コルチゾールは、筋肉の分解を進め、筋肉量の低下によって代謝を下げます。
筋肉からエネルギーを取り出してしまうので、食事で消費されるべきエネルギーが行き場を失い脂肪にまわってしまいます。

さらにナトリウムを再吸収しカリウムを排出することもわかっているので、「むくみ」の元になります。


睡眠不足やストレスでお顔がむくむ…。

そんな経験誰しもがありますよね。

 

【3. 甘いものを食べるとエンドルフィンが出て幸せになるという誤解】

私も勘違いしていたこと、

「甘い物(砂糖)を食べるとエンドルフィンが出て幸せな気持ちになるから甘いものを欲してしまう」


実は部分的には合っていても、全てに当てはまるわけではありません。
極端に言うと、甘いものが嫌いな人がいくら甘い物を食べたとしても、それは苦行でしかなく、エンドルフィンは出てきません。


「好きなものを好きなだけ食べる。美味しいーー幸せーーー♫」


が感じられるとエンドルフィンが出てくるんです。

甘いもの、というより、美味しいものが人を幸せにするんですね!


「甘い物を食べるとエンドルフィンが出る」


もしかしたら我々はそう思い込みたかったのかもしれません。
ケーキやチョコレートやアイスクリームを食べる言い訳をしたかったのかも。


でも甘い物である必要はないんです。


お味噌汁美味しいー!

このお魚うまっ!!


幸せを感じる事が大切なので、
スマホ片手の食事はエンドルフィンを出す機会を奪ってしまい、

食事によるストレス緩和を妨げます。


我慢しないで食べること、

身体も脳も嬉しい食事をすることで、
エンドルフィンをたくさん出して、ストレスを緩和し、

レプチン とグレリンの調整を正常にして、コルチゾールの分泌も抑えていきましょう!!

 

【おまけのパート】

今日はいつも以上に長くなりましたが、
読んでいただきありがとうございます。


かなり濃い内容になりましたね。
YouTubeに久々upしたくなる内容です。

ストレスを避けて生活をするというのは、
現代社会ではなかなか難しいですよね。


散歩や適度な運動、
入浴、温泉、岩盤浴、
音楽や自然に囲まれる、


自分なりのリフレッシュ方法を見つけて、
ストレスを緩和し、食欲を抑えてダイエットを成功に導きましょう!


私自身、ストレスがたまるとわーーーっとなることもあったので、
こういう知識があると、冷静になれそうです。


ではまた明日!!


#薬剤師ろぎー